鳴子温泉は、宮城県大崎市にあります。東京からは、まず、JR東北新幹線やまびこ号でおよそ2時間かけて古川駅まで行き、次に、古川駅からはJR陸羽東線に乗り換えて鳴子温泉駅までおよそ45分電車に揺られます。電車の車窓からは、のどかな田園風景が広がり、少し先には山々が見えます。春であれば薄く残った雪の間から見える緑が可愛く感じられるでしょうし、夏であれば新緑の葉が鮮やかで植物のパワーが感じられ、秋であれば素晴らしい紅葉を見ることができ、冬であれば一面真っ白な銀世界を堪能することができます。
湯めぐりとこけし文化
鳴子温泉の魅力の一つは、多彩な泉質です。弱酸性pH5.9の含土類重曹-亜硝硫化水素泉から、中性pH6.9の含食塩-重曹泉、弱アルカリ性pH8.7の純食塩泉など、温泉施設によってその泉質はさまざまです。鳴子温泉駅の周辺には、日帰り入浴可能な温泉施設が複数あります。大半の温泉施設は密集しているので、徒歩で湯めぐりが可能です。「湯巡りチケット」を購入すれば、各施設で入浴料金を現金で支払うよりお得に湯巡りをすることができます。
また、鳴子温泉の魅力をもう一つ述べるとすれば、こけしを忘れてはいけません。鳴子こけしと言われ、鳴子温泉の工芸品としてお土産に人気です。鳴子温泉駅を出るといたるところに鳴子こけしが飾られており、こけし文化との深い関係を感じることができます。
鳴子温泉のオススメポイント!宮城県大崎市の鳴子温泉
温泉と郷土料理を楽しめる源蔵の湯 鳴子観光ホテル
鳴子観光ホテルは、鳴子温泉駅から徒歩5分足らずの場所に位置しているものの、駅からはやや傾斜のある坂道を登っていく必要があります。ただし、こんなに近いにもかかわらず、駅から宿までの無料送迎バスがあります。我々が行った際には、無料送迎バスを事前に予約していなかったにも関わらず、鳴子温泉駅に着くと既に無料送迎バスが待っていて乗ることができました。
こちらの宿では、硫黄の香りが漂う湯あたりが柔らかい温泉に入浴することができます。湯船も広々としており、ゆっくりと浸かることができます。
また、お食事についても絶品でした。地場の食材を使った郷土料理を楽しむことができます。
可愛らしいこけしに囲まれて小休憩できる「こけし堂カフェ」
鳴子こけしの作り手として大変有名な「桜井こけし店」の上に位置する「こけし堂カフェ」。小高い山の急斜面の中腹に位置していて、少しだけ頑張る必要はありますが鳴子温泉街から簡単に歩いていくことができます。
「こけし堂カフェ」の中に入ると、大小さまざまなこけしがところどころに飾られています。こちらのカフェでおすすめなのが、米粉を使用したワッフルです。外はカリカリで、中がふんわりもっちりしていて、とても美味しくて驚きます。
可愛らしいネコの看板が目印の「鳴子温泉ご利益足湯」
鳴子温泉駅から徒歩で10分ほど歩いたところに、その可愛らしいネコの看板が目印の「鳴子温泉ご利益足湯」があります。
とてもこじんまりしているので、複数人でいっぺんに足湯を楽しむことは難しいのですが、なんといってもフォトジェニックで一度見に行かれることをお勧めします。
鳴子温泉街は良い意味で観光地化されすぎておらず、手作り感満載のこのような看板が観光客を癒してくれる助けをしていると思います。
徒歩だけでも十分満喫できる鳴子温泉観光のモデルコース
(東京発、鳴子温泉1泊の場合の初日のプランについて)
(1)移動・新幹線車内で駅弁(東京駅→吉川駅→鳴子温泉駅 約3時間半)午前中
(2)宿「源蔵の湯 鳴子観光ホテル」にチェックイン、荷物置く
(3)鳴子温泉神社を参拝
(4)タオルを片手に、鳴子観光・旅館案内センターで湯めぐりチケットを購入
(5)湯めぐりチケットの対象の温泉施設を巡る
(6)温泉施設をめぐる合間に足湯で風にあたりながらリラックス
(7)宿に帰って夕飯
自由気ままにプランを立てるのも良し
鳴子温泉近辺は素晴らしい景勝で、東北有数の観光地ではありますが、驚くほど混在することはないです。東京などの首都圏の混雑を経験したことがある方であれば、どの時間帯においても、「まったく混雑していない」と口を揃えていうことでしょう。それゆえに、鳴子温泉観光においては、行き当たりばったりでも問題になることはなく、事前に周到にプランを組む必要はないかもしれません。ただし、電車の本数はないので、帰宅する日の電車の時間には注意して行動する必要が有ります。
早めが断然おすすめ、鳴子温泉の紅葉
鳴子温泉周辺の紅葉は、素晴らしいの一言に尽きます。それゆえに、紅葉シーズンが断然おすすめです。ただし、地元の方が言うには、鳴子温泉周辺は風が強く、紅葉してもすぐに風で葉が落ちてしまうようです。素晴らしい紅葉を見れる期間は、残念ながらとてもとても短いのです。紅葉の時期を予想するのは至難の技ではありますが、細かく情報を入手しながら、まだ葉がしっかりと枝についている紅葉の初期段階を狙って行くのが良いかと思います。
気軽に行ってしっかりリラックスできる鳴子温泉
鳴子温泉には、徒歩で行ける範囲にさまざまな泉質の温泉施設があり、チャーミングな看板が目印の足湯があり、温泉神社も素敵なカフェもさまざまなこけし店もあります。観光スポットは目白押しですが、混雑することも少なく自由気ままにゆったりと観光することができるところが最大の魅力です。四季折々、鳴子温泉の景観はさまざまな表情を見せてくれるはずですが、秋の紅葉シーズンはとても素晴らしく、ぜひ風で葉が散る前のタイミングに足を運んでいただきたいです。
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